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ウズベキスタン旅行記~6日目 ヒヴァ→アラル海~

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6日目 20230503

皆さんはアラル海という言葉を聞いたことがあるだろうか?

私はウズベキスタンについて調べるまで全く知らなかったが、調べていくにつれてぜひ行ってみたいと思うようになった。ここでアラル海について簡単に紹介させて頂きたい。

 

カザフスタンとウズベキスタンにまたがる塩湖「アラル海」。

かつて世界第4位の面積を誇った太湖が旧ソ連時代の無謀な水資源計画のせいで、わずか半世紀で10分の1にまで干上がってしまった。漁村は壊滅、数万人規模の環境移民が生まれ、乾いた湖底から吹き付ける塩混じりの砂を吸い続けた近隣村民への深刻な健康被害も出ている。20世紀最大の環境破壊と言われ多くの評論家がもう駄目だと見限ったが、ダム建設等の対策が功を奏し、一部は徐々に回復に向かっているとのこと。

旅6日目、この日から1泊2日のアラル海ツアーに参加する。

早朝6時頃に宿に迎えの車が来て出発する。

ちなみにこのツアー会社が提供するアラル海ツアーはいくつか種類があったが、最もたくさんの場所に寄るツアーにした。総移動距離なんと1,100km。

まず最初にCiplik kalaという大昔の城跡のような場所に立ち寄り、その後アラル海への主要拠点となる街ヌクスで車を乗り換えた。

ちなみにこのヌクスがある場所はカラカルパクスタン共和国という自治共和国であり、厳密にはウズベキスタンとは別の国ということだが、国連には承認されておらず実質的にはウズベキスタンの一部とみなしても問題無い模様。説明を読んでも正直よくわからなかったので、もし気になる人は各自調べてみて欲しい。

ヌクスで乗り換えた車はトヨタのランドクルーザー。車には詳しくないが、ネットで調べると安いモデルでも500万円くらいするようなので、ウズベキスタンの平均年収が20-30万円ということを考えるとかなりの高級品である。

ただしこの後すぐに分かったが、アラル海への道中は長距離且つかなりの悪路があるので、故障しにくく性能の良い車が必須なのだと思われる。このドライバーさんを見た目で判断して最初は70代くらいかなと思っていたが、あとで聞いたら55歳とのことだった。正直かなり老けて見える。要因として考えられることは予想にはなるが、ウズベキスタンは湿度が極端に低く乾燥しており、肌の老化の進行が早いこと。そしてアラル海が干上がってしまったせいで塩が風に乗って舞い散り、それを吸い続けることと肌に付着すること等も老化促進の要因なのではないかと思う。実際にヒヴァの宿のulgbekも同じようなことを言っていた。環境破壊の影響は至るところに表れているのではと考えさせられることだった。

このドライバーは英語は全く話せなかったが、非常に親切な人だった。言語が通じればもっと色々と話してみたかった。

途中で立ち寄ったMizdakhan Necropolisというお墓のような場所では現地の子供達と先生が遠足か何かで来ており、いつも通り囲まれて一緒に写真を撮った。名前を教えたところ、最後に別れる際に私の名前を呼んで「バイバイー!」と手を振ってくれて嬉しかった。こちらの子供達は非常に純粋でシャイな面もあるが一度仲良くなるととても人懐っこい。他にも北方領土出身のロシア人という男性に会ったりもした。

その後Muynak Ship Cemeteryという船の墓場と呼ばれる場所に寄った。かつては港だったようだが、現在はさび付いた船がいくつも残されているだけだった。

ここではかつてのアラル海の姿を撮った動画を見た。かつては漁業が盛んで缶詰の製造が一大産業だったようだが今は見る影もない。先祖代々この地で暮らしていた人々も、希望を抱いてこの地に移住してきた人々もいたかもしれない。その後職を失い住む場所も追われた人々はその後どのように生活していったのだろうか。新天地でどうにか幸せに暮らせていたことを祈るばかりである。

ここから更に車を加速して走らせる。周りの景色は見渡す限り荒野。なぜか空に浮かぶ雲が近く見える。美しい景色だった。

17時頃にようやく土だけでなく水が見えてきた。思っていたよりも水の景色が広がっており、海という感じがする。波打ち際まで行き、アラル海に着いたことを実感する。泳ぐ人もいるらしいが、この日は誰もいなかった。後で聞いたらここの水には化学薬品が混ざっていたり、過去には核実験を実施したこともあるようで安全性には疑問があるらしい。

砂浜から少し上がった所に本日の宿泊場所であるユルタキャンプがある。荷物を運び入れ、ほどなくして夕食の時間。他のツアー客と共に食堂で食べる。

ユルタキャンプのおばさんと息子、各ツアーのドライバーさん達が10人くらい集まって談笑しながら料理を作っていてとても仲がよさそうなので聞くと、皆幼馴染だという。いくつになっても共に笑い合える関係性はとても良いなと感じた。

ここではキュウリとトマトのサラダと炊き立てのプロフを食べたが、このプロフは今回の旅の中で断トツで最高のプロフでめちゃくちゃ美味かった。ここで飼われている猫がどうにかプロフを食べようとしてきて可愛かった。

キャンプは夜になると結構冷える。当然シャワーは水しか出ないので入る気にはなれない。

ストーブがあるユルタもあるようだったが、我々のユルタには無かったので、毛布をしっかりかぶって眠りについた。

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chatran
旅を愛する30代の外資系サラリーマン。 世界中を旅するのが夢です。 自由に生きるため、日々投資も勉強中です。