4日目 20230501
この日はサマルカンドを後にし鉄道でブハラへ向かう。
ウズベキスタンの鉄道はウェブサイトかアプリから検索&予約ができる。しかし数日前から見ているが、良い時間帯の電車はほとんど空きがなかった。この日も朝からサイトを見ていたが空きがない為、直接駅に向かってみようということになった。
駅に着いてチケット売り場で確認したが、やはり午前中の電車のチケットは売り切れ。タクシーで向かうという選択肢もあったが、4時間くらいかかる為、体力的にもきつい。3人で相談して午後の電車に乗ってブハラへ向かうこととした。発車時刻まで時間がある為、駅の近くをウロウロしていると結構大きな市場があったので入ってみた。入ってすぐにパンを売っている店があり、朝食を取っていなかったので揚げたてのパンを買ってみた。中にじゃがいもが入っていて美味しかった。
食べながら市場内を歩いていてチーズ屋さんの前で足を止めるとお姉さんがチーズを揚げパンに塗ってくれて食べてみろというジェスチャーをされた。これが少し酸味がありさっぱりしていて揚げパンに合う!めちゃくちゃ美味しかった!ウズベキスタンはやはり人が優しいなぁ。
その後、市場の近くでナンを焼く窯を見ることもできた。
日差しが厳しくなってきたので一度駅に戻り、昼食の時間に再び市場に戻った。
昼食にはウズベキスタンの代表的な料理プロフを食べたい。一店だけプロフの写真があるお店があったので入ってみると店主の男性がスマホでゲームをしていた。席に通されて注文するが一向にゲームを辞める気配がなく、10分待ってろと言う。お茶を飲みながら10分ほど待っていると男性が立ち上がり窯に向かう。ここで既にプロフを作っている最中だったことに気づいた。完成まで10分ほど待ってねという意味だったのかと納得した。 ご飯の下にネットに入った肉と黄色い人参のような野菜が入っており、肉をほぐしながらかき混ぜている。プロフの仕上げを見ながら我々は写真を撮る。出来立てはかなり美味そうだ。
我々は1人前をシェアするつもりで注文したが、あと1人前追加した。食してみて出来立てのプロフはやはりかなり美味しかった!ちなみにプロフはロシア語でウズベク語ではオシュというらしいが、それはかなり後で気づいた。
昼食後に駅に戻り、ほぼ時間通りに到着した電車に乗り込む。社内は清潔で温度も丁度よくかなり快適だ。
ほどなくしてブハラへ到着。翌日は電車でヒヴァに向かう予定だったので売り切れる前にチケットを買っておこうとすぐに売り場へ向かった。しかしこの区間はそもそも運行がかなり少なく、早朝発か夜行列車しかないとのこと。しかも早朝発は既に売り切れ。ここでやはりタクシーでの移動も考えたが、この区間は最も長く8時間ほど掛かる見込みなので時間の無駄になるしやはり体力的にもきつい。よってかなり強行スケジュールとなるが、この日の夜行列車でヒヴァに移動することとした。
チケットを買い駅を出た時点で既に16時過ぎ、ブハラ滞在時間が5時間程しかなかったのだが宿は既に予約していたのでまずチェックインしてから駆け足で観光する。皮肉にもこの日の宿はこの旅中で最も良い宿。昔のユダヤ人商人が住んでいた家をリノベーションしており、センスもよく非常に美しい宿だった。ウェルカムティーを急いで飲み、早速観光に出かける。
とにかく時間が無かったのでかなり駆け足で観光したが、一通り主要な見所は巡ることができたと思う。歴史的な建造物が立ち並ぶ街並み、ラヴィハウズでくつろぐ人々、カーペットが飾られたお店、お土産屋のおじいさん、どれも絵になる。
四本のミナレットがある建物は特に美しく、その屋上から観た夕日も非常に美しかった。
観光中に見つけたコウノトリのハサミをお土産に。10ドルから値切って7ドルで購入。
観光後はレストランでビールで乾杯。2人は食欲がなくスープを頼んでいたが、私はシャシリクを食べた。
それから一度宿に戻り、風呂に入ってリフレッシュした。湯舟に浸かると疲れが取れる。荷物をまとめ、宿を後にするとオーナーの女性が驚いた表情で「もう帰るの!?」と叫んだ。まぁ確かに驚くよなぁと納得しつつ、急遽予定変更した旨を伝えると朝食の代わりにと水を2本持たせてくれた。「次に来るときは最低3日間は滞在してね」と声を掛けてくれた。私としても次に来る機会があればゆっくり滞在したい。
駅に着いて夜行列車に乗り込む。2段ベッドが2つあり中央に狭い通路がある。4人で1部屋となっていた。私は下のベッドに寝て、その上におそらくウズベク人の男性。反対側に2人が寝た。窓を開けていたが室内は若干気温が高く寝苦しかったので熟睡はできなかったが、ある程度は寝ることが出来た。
夜行列車に乗るのなんていつぶりだろう。思い返すとおそらく初めて旅したフランスで乗って以来2回目かもしれない。この日は急遽予定変更して思いもよらず夜行列車に乗ることとなったが、このような流れに任せる旅も良い思い出になると感じながら眠りについた。