ブラック企業で働いた話 PR

コンビニ社員の「予約販売」の実態を暴露します

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コンビニでは様々な物の「予約」を受け付けて販売しています。

お弁当やソフトドリンク等も予約は可能なのですが、コンビニでいう「予約」は主に季節物、クリスマスケーキやお歳暮等ですね。

私はこの予約が本当に嫌でした。

この予約の件数を、直営店・オーナー店含めて、地区ごと・全国それぞれで毎週ランキング形式で情報が回ってくるのですが、数値が悪いとめちゃくちゃ詰められます。

あ、念のため説明すると「詰める」というのは上司が数値の悪い部下に対して怒ると共に数値を上げるように圧力をかけることです。

そして我々社員が勤務する直営店はオーナー店の見本とならなければならないということでありえない数値目標を課されます。

お中元やお歳暮等の「ギフト」はかなり注力すべき商品です。よって数百件単位の目標を無理やり課されます。しかも基本的に前年の数値を越えなければなりません。

しかしこれがキツイ!店舗にきて数か月の若造が近所の人に買ってもらうというのはハードルが高いし、そもそもコンビニでお中元やお歳暮を頼もうという人は多くありません。たいていの人はデパートで頼みますよね。

なのでパートさんやバイトの高校生とその両親、知り合い等を伝って予約をお願いします。当然社員の両親や親せき等にもお願いして買ってもらうことになります。それでも足りない場合は社員自身で何十件も購入する人もいます。

一応、会社としては、「需要が無い中での社員の自腹購入は禁止」ということになっていますが、当時はほぼ全社員が渋々買っていたと思います。

というのも前年を超えないと地方に飛ばされたり、干されて昇進できないということが普通にあり得るからです。

そういうわけで皆なんとか前年の数値を超えようとやりくりしていくので、年々数値が積み上げっていき、達成が厳しくなってきます。これが予約販売の実態でした。

ちなみに私が初めて店長として配属された店は日販(一日あたり売上)が50万円ほど、客数が一日あたり700人くらいでしたが、お中元は前年に400件近く販売していました。これはあり得ない数値です。この商圏では頑張っても100件行けば良い方だと思います。こっそり前任の店長・副店長に聞いてみたところ、やはり自腹で相当な数を買っていたようです。ギフトはある程度高価な物なので、仮に一件あたり3000円としても400件だと単純計算で120万円です。2人で割っても一人60万円。ボーナスをすべて突っ込んだと言っていました。。。

私は「なんで無理やり設定された目標を達成するために自腹で買わなきゃいけないんだ、あほらし!」と思っていたので完全無視して100件くらいでした。上司に嫌味言われましたが断固として無視。幸いにも私は地方へ飛ばされず、無事昇進もできました。ただし、数か月後に上司が東北に飛ばされてました。ごめんなさい。。。

といった「予約」の取り組みが年中あります。恵方巻、ひなまつりケーキ、お中元、おでん70円セール、クリスマスケーキ、お歳暮、年賀状、等々。。。気が休まる時期はありません。

日々の激務の中

上司からは怒鳴られ

パートさんやアルバイトさんからは愚痴を聞かされ

いつ地方へ飛ばされるかもしれない恐怖に怯えながら

やっと稼いだなけなしのお金も店の売上に吸い取られる、、、

こうやって皆消耗して辞めていくんですね。。。

会社としては辞めたらまた次を補充すればよいので、直営社員はまさに捨て駒。

今はコンプライアンスとかがうるさいので改善されているかもしれませんが、これが当時の実態でした。

コンビニの成長の裏には、社員・パート・アルバイト・その家族や親戚・友人等、様々な人の支えがあって成り立っているんです。

コンビニの嫌な裏側を書いてしまいましたが、商品自体は決して悪くはないので、もしご興味があればぜひコンビニで「予約」してみてくださいね!

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chatran
旅を愛する30代の外資系サラリーマン。 世界中を旅するのが夢です。 自由に生きるため、日々投資も勉強中です。