コンビニ勤務時代はたくさんの方と接する機会が多くありました。
もちろんお客様はそうなのですが、店を支えているのは何と言っても従業員さんです。
お店は24時間営業しているので社員の1、2人だけで回すのは到底無理ですよね。
かく言う私も店長時代にはたくさんのアルバイトさん、パートさんに頑張って働いて貰ってました。
私が最も長く店長を勤めた店舗では、最大で約25名ほどの従業員さんを抱えていましたが、中には近所の主婦の方をはじめ、学生さんやフリーターさん等、様々な方がいました。
その中でも印象に残っている方のエピソードを紹介します。
そのお店は北関東のど田舎に位置しており、まさに郊外の店舗といった感じでしたが、近隣に数件家があり、その中の一軒の奥様が早朝シフト(6時〜9時)のパートさんとして週数日勤務して頂いていました。その方をSさんとします。
Sさんの年齢は当時20代中盤、お子様が3人ほどいてド金髪の元ヤン系の方でしたが、元気が良く、早朝の眠い時間帯に活気を入れてくれる方で助かっていました。
Sさんが勤務してから数ヶ月経ったある日、Sさんの旦那さんから電話があり、奥さんの体調が悪い為、仕事をしばらく休ませてもらいたいということでした。
早朝の短時間のシフトは貴重であり、空きが出てしまうことは正直困ったのですが、事情が事情だけに無理して働いて頂くわけにもいかないので、「わかりました。Sさんには大変助けられていたので残念ですが、またしばらくして体調が回復して、もしSさんに働きたいという意志があり、またその際にお店のシフトに空きがありましたら、ぜひともまた働いて頂きたいと思います。」と伝え、円満に退職して頂きました。
それから数ヶ月後。
その頃には新たに早朝勤務の方も採用し、お店の営業も順調に軌道に乗っていました。
そんなある日、上司から電話がありました。
電話を取ると、大変焦った様子。まず開口一番に「お前、大変なことになってるぞ!」と言われ、最初はなんのことか全くわからなかったのですが、よくよく話を聞くとこういうことでした。
どうやら問題というのは、Sさんが労働基準監督署に駆け込み、店長に勝手にクビにされて困っていると訴えているようでした。
私にとって「寝耳に水」とはまさにこのことでした。
私の認識では、Sさんの退職はSさん側の都合(体調不良)で、こちらとしても急に退職されてしまって困ったというのが本音でしたが、相手方の事情を考慮し、円満に退職して頂いたつもりでした。しかし、このような形で訴えられるということは全く予想の範疇外で、大変ショックでした。
その後本部の法務部の方とも話して事情を包み隠さず説明したところ、意外と?すんなり信じてもらえました。
どうやら法務部の方は直接SさんおよびSさんの旦那さんとやりとりをしていたようなのですが、話の中から「あ、これはおそらくお金目的でやっているな」という意図を感じていたようです。
さすが色んな変な奴と対峙している法務部は百戦錬磨だなぁ!
と感心してしまいました。
その後の経緯は詳しくはわかりませんが、法務部の方とSさん家族の間でうまく話をつけたようで、私の方へは特に何も連絡はありませんでした。流石にちょっと気になるから結果くらい教えてくれればいいのいなぁ。。。笑
というのがちょっと変わった従業員さんとの経験談です。
まぁそんなことがあった後でも、Sさんとその家族も一緒にその後も何食わぬ顔してふつーにお店にきてましたけどね!!!
このハートの強さは見習うべきかも!笑