突然ですが、最近私が興味を持っていることの一つに資産運用があります。
資産運用と言っても色々な方法があり、株・FX・不動産など、最近だと仮想通貨を思い浮かべる方も多いのではないかと思いますが、本日は「確定拠出年金」を紹介したいと思います。
この確定拠出年金、何がすごいかというと、
①拠出額が全額所得控除の対象で節税効果がある
②運用益が非課税となる
③将来受け取る時にも税務上のメリットがある
という素晴らしいメリットがあります!
はっきり言って、この制度を利用しないのはもったいない!と思います。
①拠出額が全額所得控除の対象で節税効果がある
例えば、現在30歳の年収500万円の会社員の方(他の企業年金制度が無い場合)が毎月23,000円を拠出すると年間276,000円の所得控除が受けられ、年間約55,000円の節税効果があります。60歳までの30年間で約165万円の節税です!
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下のサイトでシミュレーションできます。
www.jis-t.kojingata-portal.com
②運用益が非課税となる
例えば株等の金融商品を運用して利益が出ると通常は20.315%の税金が掛かりますが、確定拠出年金の場合は非課税です。
NISAも運用益は非課税ですが、掛け金分の所得控除はありませんし、非課税期間もNISAで5年間、積み立てNISAで20年間となっています。
また、運用商品も投資信託なので自分で難しいことを考える必要はありません。
初めて投資に挑戦してみたいという人には最適な方法だと思います!
上のシミュレーションの続きで、仮に年間5%で運用すると、60歳時点の運用益は1000万円以上、非課税額は200万円以上となります。これはかなり大きいのでは無いでしょうか!?
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③将来受け取る時にも税務上のメリットがある
確定拠出年金の場合、運用した成果を年金または一時金の形で受け取りますが、その際にも控除が受けられます。
年金で受け取る場合は、他の公的年金と合算し、公的年金等控除が受けられます。
一時金で受け取る場合は、退職金などと合算し、退職所得控除が受けられます。
また、確定拠出年金には企業型と個人型があり、企業型確定拠出年金は、企業が掛金を拠出し、従業員が運用する仕組みで、企業型確定拠出年金に上乗せして従業員が掛金を拠出する場合(マッチング拠出)もありますが、いずれにしても企業の従業員であることが前提です。一方、個人型確定拠出年金は、自分で掛金を拠出し、自分で運用する仕組みになっています。
よって拠出方法が人によって変わるということに注意。会社員の場合は勤務先の総務担当の方に確認した方が良いと思います。
拠出額は、個人型の場合、自営業なら月68,000円まで拠出できますが、会社員だと月23,000円まで、公務員や私のように勤務先に確定給付年金制度がある場合は月12,000円までしか拠出できません。転職しようかな。。。
ただこれはもう私達にはどうしようも無いことなので、自分が拠出可能な額を今からでも始めて少しでもメリットを享受した方が良いと思います。今後制度も変わっていくかもしれませんしね!
運用商品は色々とあり迷ってしまいますが、選ぶコツとしては、自分のトータルのポートフォリオ(資産構成)に合わせ、国内株式か海外株式のどちらかに投資するシンプルなインデックスファンド(常に市場平均を目指すファンド)の中で、極力手数料が安い商品が良いと思います。
例えば既に国内の株式や投資信託である程度の資産があるという方なら海外株式に投資するインデックスファンドで手数料が安い物を選ぶと良いと思います。
自分の資産合計の割合が、国内:海外が大体5:5か4:6くらいになればOKです。
ただし元本保証型はリターンが小さくなりがち、バランス型はアセットアロケーション(資産配分)がわかりにくい、アクティブ型は手数料が高い物が多いのでオススメしません。
中にはアクティブ運用で高いリターンを目指すぞ!と意気込んでいる人もいるかもしれませんが、ほとんどのアクティブファンドは長期的にはインデックスファンドに負けているというデータがあります。夢が無い話ですが、一流企業の凄腕のファンドマネージャーに任せるよりも、単純に市場平均に投資した方が長期的には儲かるということ。
ここらへんは、かの名著「ウォール街のランダムウォーカー」に詳しく書いてあります。
ウォール街のランダム・ウォーカー原著第11版 株式投資の不滅の真理 [ バートン・G.マルキール ] 価格:2,700円 |
当たり前のことですが未来は誰にもわかりません。
どこに投資すれば儲かるかわからないのであれば、少なくとも確実なマイナス要因である手数料を極力低くすることが私達にできる最善の方法ということです。
と、ここまではメリットをお伝えしましたが、拠出金が60歳まで受け取れないというデメリットもありますので、近々使う予定のあるお金ではなく、あくまで余剰資金で運用しましょう。
ただこれは考え方によっては良い制度で、投資というものは基本的に長期で取り組んだ方がリスクも分散され、複利の効果も得られるので結果的に大きな成果が得られやすいんです。また、長期的に投資をしていると暴落する時もあります。そんな時は人間の意志は弱いので損失が広がる前にと投資を辞めたくなるものなのですが、この制度によって60歳まで半強制的に投資を続けられるとも考えられます。
様々な金融機関が確定拠出年金を扱っていますが、取扱商品のラインナップと口座管理手数料を考慮するとSBI証券がオススメです!私も使っています。
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私は別途国内株式を運用しているので、確定拠出年金口座では、外国株式インデックスファンドの中で信託報酬が0.20412%と安い「ニッセイ-DCニッセイ外国株式インデックス」のみを選択しています。
確定拠出年金について勉強したいなら山崎元さんの「確定拠出年金の教科書」がオススメです!
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初心者にも非常に分かりやすく解説されています。
将来自分が年金を貰えるのかどうか不安に思っている方はかなり多いと思います。
個人的には、支給が0になるということは無いと思いますが、おそらく支給年齢の先延ばしや支給額の減額はされると思います。
しかし制度に文句を言っていても仕方がないので、頼るのではなく、自分自身で勉強し、自分なりに対策をして将来に備えることが最善策だと思います。
資産運用をする上でリスクを完全に無くすということは不可能ですが、しっかり勉強してリスクをうまくコントロールし、経済的に余裕のある生活を送りたいですね!
*1:JIS&T 節税シミュレーションより
*2:JIS&T 節税シミュレーションより